高台寺(高台寿聖禅寺) 其の3

PB021088.jpg高台寺の代表的な茶席の拝観を終え、拝観順路となっている竹林の中の小道を通って下に向かいます。凜とした漂う清涼感…サワサワという葉ずれの音が心地よく、歩くだけで自然と気持ちが落ち着きリラックスできます。
昔、嵯峨野で食べた、サクサクのタケノコの刺身を思い出してしまいました…また食べたいな。
そういえば昔の人って竹の皮でおにぎりをくるんだりしてましたが、竹に殺菌作用があるのを知っていたんでしょうか? 生活の知恵ってすごいですよね。そんなことを考えながら、竹林の中をすすみます。
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竹藪の切れ目からお隣の霊山観音(りょうぜんかんのん)が見えます…気のせいか後光が差しているような…。この観音様は第二次世界大戦の戦没者および戦争の犠牲者を追悼するため、1955年、帝産グループ創設者、石川博資によって建立されたそうです。

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竹細工職人など身近に竹を扱っている人は癌になる人がいないと言われ、笹とともに癌を予防するとの伝聞があります。他にも色々効能はあるみたいですし…ねねが長生きだったのはこう言う環境にいたからかも…。

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なんかいきなり龍の生首が…w
ちょっとびっくりしましたが、調べてみたら「龍の庭」というイベントに使われたものらしいです。臥龍廊の瓦を使って龍を再現したんだとか…龍の頭は鬼師 美濃邉恵一氏によって作られたものらしいです。鬼瓦を作る人を鬼師って言うんですね…知らなかった。

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これがその「龍の庭」らしいですが、かっけぇ~。もう一度やってくれないかな…(写真は2012年のもの)

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坂を下りると高台寺天満宮があります。写真は、なで牛とマニ車。マニとは宝石の意味で、マニ車はチベットの寺院などでよく見かけるやつですね。一度回す(右回り)と大蔵経という経典を読むのと同じご利益があると言うから、なんともコンビニエンス。高台寺創建のさい、ねねが日頃崇拝していた綱敷天満宮の祭神 菅原道真公を勧請して高台寺の鎮守社としたんだとか。

高台寺の拝観コースを終え、少し離れたところにある圓徳院へと向かいます。

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台所坂を下りるとねねの道。元は高台寺道と呼ばれていましたが、電線を地中化し広い道幅いっぱいに御影石を敷き詰めた石畳の道に整備したのを期に、この地にゆかりのある北政所にちなみ「ねねの道」と命名されました。

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圓徳院の境内図。圓徳院のホームページよりお借りしました。

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圓徳院は高台寺の塔頭(たっちゅう)の一つで、ねねが晩年の19年を過ごし、一説にはその終焉の地とも言われています。
塔頭とは祖師の死後、弟子がその師の徳を慕って、祖師の墓塔のほとりや、その敷地内に建てた小院こと。上の写真が入り口にあたる長屋門。ここで拝観チケットが売られています。

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唐門(からもん)開口正面に向かって左右に唐破風のあるものを平唐門(ひらからもん)、前後にあるものを向唐門(むこうからもん)といいます。圓徳院の場合は向唐門。

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秀吉が今川義元の親戚にあたる西尾家にお世話になったお礼として贈った手水鉢。後に西尾家から圓徳院に寄贈されたもの。

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綺麗に手入れされた庭をさらに奥へと進みます。苔むした石がわび・さびを感じさせます。これからが圓徳院の見所なんですが、この続きは次回にご紹介したいと思います。
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